水ナスの栽培 | |
大阪・泉州の水ナスは、室町時代から栽培されていたといわれるほど歴史が古く、なにわの伝統的な野菜のひとつです。 |
水ナスは果皮が非常に柔らかくてあくが少なく、独特の甘みを持っています。果皮が傷つきやすいため輸送に向かず、これまでは、農家の自給用や泉州に住む人だけが楽しめる野菜としてつくり続けられてきました。
15年程前から、果皮の柔らかさと浅漬けの味のよさが全国的に知られ、「水ナスの浅漬」として販売されるようになり、最近では生果も市販されています。
水ナスの苗は、大阪府堺市以南の種苗店を中心に販売されていますが、最近は、その他の地域でも販売されるようになってきました。お近くの種苗店にない場合はインターネットで扱っているお店を探してみましょう。
栽培は普通のナスの栽培方法に準じて行います。苗の定植は4月下旬〜5月中旬で、できるだけ接木苗を購入しましょう。
普通のナスの栽培に比べてとくに気をつけることは、その名前のとおり水分を多く必要とするので、6月以降は畝と畝の間に水を流す「畝間かん水」で、十分に水を与えることです。
果皮が非常に柔らかいため、風でゆれた葉がふれるだけでも実にきずが付くため、実と触れ合う葉をこまめに取り除きます。
開花後20日前後で、大きさが120〜150gになったら収穫します。