管理のコツ 2

苗を購入するとき

 「苗半作」といわれるように、多くの野菜は苗の良否によってその後の生長の良し悪しが決まってしまいます。トマト、キュウリ、ナス、ピーマンなどをはじめて栽培するときには、種苗店などでよい苗を購入するほうが失敗が少なく無難です。

 苗を購入するときは慎重に選びます。軟弱で徒長した苗は避け、「ガッチリ」と充実した苗、根が健全で老化していない苗、果菜類では病気に強い接木した苗を選びましょう。


植え付けの方法

 まず、苗の鉢の土に水を与えておきます。次いで、畑の植え付ける場所に根がすっぽり入るくらいの穴をあけて水をたっぷり与えます。その穴へ、根土をくずさないようにていねいに鉢から抜き取った苗を植え付けます。

 植え付ける深さは、鉢土の表面が畝の表面から3pくらい下がる程度です。鉢土の表面が畝より上がるような浅植えや、苗の葉が土と触れあうような深植えは禁物です。

 とくに接木苗の場合は、接木部分が必ず土の表面に出ているようにします。植え付け後3日間くらいは、水かけを忘れないようにして活着を促進させます。


中耕・土寄せ・追肥のやり方

 水かけや雨によって畝の土が流されたり、固くしまって空気や水の通りが悪くなります。また、雑草も発生します。

 畝の表面の土をやわらかくするために、除草を兼ねて畝の表面を削ったり、軽く耕すことを「中耕」といいます。
 畝と畝の間を軽く耕して、やわらかくなった土を株元に寄せてやる作業を「土寄せ」といいます。
 中耕と土寄せはこまめにおこないましょう。

 このときに、あわせて追肥を施すようにすれば作業が効率よくできます。苗が根づいて14日ほどたってから1回目の追肥を与えます。12当たり化成肥料や有機配合肥料を30〜50g、株元から少し離れたところに溝をつけて与えます。

 追肥の効果は2週間程度続くので、2週間過ぎると次の追肥を与えます。一度に大量の追肥を与えると根がいたむので気をつけましょう。


支柱と誘引 

 トマト、ナス、ピーマンなどは、生育期間中に風などで倒伏することがあります。定植直後は30p程度の仮支柱を立て、生育してきたら収穫まで使えるように1m以上のしっかりした支柱を立て、風による揺れや倒伏がないように気をつけます。

 また、キュウリやゴーヤ、つる性のインゲンなどは、両端にしっかりした支柱を立て、間にネットを張ってつるを誘引してやります。


農薬を使わない工夫

 いろいろな資材を工夫して使い、できるだけ農薬を使わないように考えましょう。

 トマトへのアブラムシの飛来を防ぐためには、銀色のマルチや銀色の反射テープを張ると効果的です。葉菜類には寒冷紗(かんれいしゃ)のトンネルを被せたり、不織布などを直接野菜の上に被せ(べたがけ)ても、害虫予防に効果があります。

 また、畑の周囲に1m〜1.5mの高さに寒冷紗を張りめぐらすと、害虫の飛来を防ぐことができます。


収穫適期の目安

 野菜には一番おいしい収穫適期があります。
 「早すぎないよう、遅すぎないよう」それぞれの野菜のおいしい時期に収穫しましょう。
〔夏野菜の収穫の目安についてはここをクリック〕