ジャガイモQ&A

保存していたジャガイモをタネイモとして利用してもよいのでしょうか?

 ジャガイモはウイルス病、ジャガイモシストセンチュウ、輪腐病(りんぷびょう)など病害虫に弱く、収穫したイモを更新せずに繰り返し使用すると病害虫が発生し、感染株から他の株に蔓延したり、イモが小さくなって大幅に収量が減ります。

 このため毎年、農林水産省植物防疫所の植物防疫官が全国のタネイモ生産地で、栽培前・栽培中および掘取り後に検査を行い、無病で健全なタネイモには「種馬鈴しょ検査合格証票」が添付されています。

 検査に合格したタネイモとそうでないもの、またタネ用と食用との区別が困難なので、毎年合格票のついたタネイモを購入し、全量更新する必要があります。収穫物の一部をタネイモとして使用することや、値段が安いからといって食用として販売されているジャガイモを使うことは避けるべきです。


タネイモに草木灰をつけるとよいと聞いていますが……

 昔は切断面に草木灰をつけて植え付けるとよいといわれていましたが、かえって「そうか病」が発生しやすくなるので、現在は行われていません。それよりも切り口を確実に乾燥させることが大切です。


ジャガイモの花を摘み取るとイモが大きくなるといわれますが……

 これは科学的に実証されていません。むしろ摘花すると、茎を傷つけるなどストレスを与えたり、傷口から病気が入る心配があります。また、摘花作業のために畝を踏みかためてしまい、かえってジャガイモの生育に悪影響が出ることもあるので、花を摘み取らないほうがよいと考えられています。