輪作・間作・混作の効果 | |
各野菜が土壌に与える効果についてみてみましょう。
マメ科野菜は、広い葉を横に広げて地面への日射をさえぎり、雑草の発生を抑えます。生育期間中に古くなった葉が落ちて土に還元されます。また、根に寄生する根粒菌が空気中のチッソを固定し、固定されたチッソはその野菜に利用され、一部は土中に残って土を肥やし次の野菜に利用されます。
また、ジャガイモ・サツマイモなどのイモ類やダイコン・ニンジンなどの根菜類は、栽培にあたって深耕するため耕土が深くなり、後作の整地がしやすくなるとともに収量も増加します。
私たちの農園ではひと畝100mの畝を3本つくり、トマト・ナスなどの果菜類→ハクサイ・キャベツなどの葉菜類→スイートコーンなどのイネ科野菜→ダイコン・ニンジンなどの根菜類→ジャガイモ・サツマイモを基本にして、3年間の輪作パターンを決め、連作にならないように気をつけています。
このように、輪作する場合は養分吸収特性の異なる野菜、跡地に残る養分量の異なる野菜、根系分布の異なる野菜、土壌伝染性病害の回避できる野菜を選ぶことが大切です。
間作とは、異なった種類の野菜を栽培期間を一部重ねあわせて栽培する方法です。ムギの畝間でウリ科野菜を栽培する、タマネギの畝間でホウレンソウを栽培するといった例があります。
混作とは、異なった種類の野菜を同時期に同じところで栽培する方法です。
たとえばカボチャとネギを混作すると、ネギについている抗菌微生物によって土壌病害が出にくくなり、ナスとネギを混作するとナスの青枯病を予防し、トマトとニラを混作するとトマトの萎ちょう病が抑制されるといわれています。
また、イチゴとポリジー、インゲンとサマーサボリ、カブとカモミール、トマトとバジル、シシトウとペパーミントのように、香りの強いハーブ類と野菜の混作が盛んに行われています。