タマネギのお手入れ
5月
収穫は葉が70〜80%倒れた頃

 前年10月に植えたタマネギの収穫時期の目安は、早生の品種で5月上旬、中生の品種で5月中旬〜6月上旬、晩生の品種で5月下旬〜6月中旬です。

 いずれも葉が70〜80%ほど倒れた頃で、お天気のよい日を選んで収穫します。

 

9月
品種によってタネまき時期が違う

 小面積でタマネギを栽培する場合は、種苗店で苗を購入し10月下旬以降に植え付けますが、栽培本数の多い場合は9月にタネをまいて育苗します。

 タネの寿命は1年なので毎年新しいタネを購入します。

 タネまきの時期は極早生種で9月8日〜10日、早生種は9月15日〜20日、中生種は9月15日〜30日、晩生種は9月23日〜10月15日です。品種にあわせてタネまきの時期を決めます。

 タネをまく2週間前に、苗床12当たり苦土石灰50gを与えてよく耕し、1週間前に元肥として化成肥料を12当たり80g与えます。

 タネは厚まきにならないように気をつけてばらまきにし、タネが隠れる程度に覆土してクワで軽く押さえます。その後、ワラやモミガラで土が隠れる程度に覆ってからかん水します。タネまき後7〜10日で発芽しますが、発芽直後の苗は乾燥に弱いため、10月中旬頃までの晴天の日には、夕方にかん水するようにします。


10月
植え付ける苗は葉数3枚程度

 苗の植え付けは早生種で10月中〜下旬、中生・晩生種で10月下旬〜11月下旬です。苗を購入するとき、その苗が早生か中生か晩生かをよく確かめ、その苗にあった時期に植え付けしましょう。
 収穫後に長い期間貯蔵したい場合(吊りタマネギ)は、晩生の品種を選びましょう。
 
 タネまき後50〜55日で葉数3枚程度、苗の基部(茎)の太さが3〜4o程度の細い苗が良い苗です。太い苗になればなるほど、冬の低温の影響を受けやすく、とう立ち(抽台=ちゅうだい。収穫時期に葉の先端にぼんぼりができ、食べられない)の危険が大きいといわれています。

 少し古い資料ですが、今から約65年前(昭和14年)に当時の大阪府農業試験場が「苗の太さととう立ち率の関係」について研究しています。その結果、基部の太さが3oの苗はとう立ち率0%、4.5oで0.2%、6oで5.3%、7.5oで8.3%、9oで実に21.6%のとう立ちが起こったと報告しています。
 
 畝幅80p、間隔(株間)12pの2条植えにします。植え付けの深さ2〜3pで根が地表に出ないように注意し、苗は乾燥に弱いので植え付け後は株元を軽く押さえ、たっぷりかん水します。

 タマネギはリンサンを多く必要とするので、元肥として畑102当たり有機配合肥料1sと骨粉200gを混ぜ合わせて与えます。


12月
1回目の追肥は必ず年内に

 1回目の追肥を12月中旬に行います。

 2条植えの場合は、畝の真ん中(条間)にすじを切り、畑102あたり有機配合肥料500〜700gを与え、軽く土をかぶせます。肥料切れを起こすととう立ち(抽台=ちゅうだい)しやすいので、年内に追肥をしましょう。

 このときに、畝の肩を削って除草し、軽く土寄せもしておきます。


2月
追肥は2月末までに

 2回目の追肥は必ず2月末までに与えましょう。

 これからの生長期に肥料切れをおこすと、とう立ちしやすくなるので、102あたり500〜700gの有機配合肥料を条間に入れてやります。

 また、タマネギは地上にでている部分に比べて、根が極端に少なくて乾燥に弱い野菜です。このため、追肥を与えるときに中耕し土寄せをしてやります。

 ワラなどを手配できる方は、条間に敷きワラをしてやると一層効果的です。


3月
「べと病」「白色疫病」に注意

  曇雨天の日が続くと、「べと病」や「白色疫病」が発生しやすくなります。

 「べと病」は葉に大きな斑点ができ粉状のかびがはえます。「白色疫病」は葉の中央部に不鮮明な油浸状の病斑が生じ、被害が進むと白色の葉枯れ状態になります。

 これらの被害株を見つけたら直ちに除去し、畑の外に持ち出して、焼却するなどして処分します。その後、蔓延(まんえん)しないように排水をよくする対策を取ります。


 
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