ジャガイモのお手入れ
5月
花は摘み取らない

 2月下旬〜3月上旬に植えたジャガイモは、4月の中旬には芽を伸ばし、5月に入るとつぼみがつきはじめ(着蕾期)、その後2週間で開花します。

 ジャガイモの花を摘み取るとイモが大きくなるという人もありますが、花を摘んでも収量にはほとんど影響がありません。むしろ、摘み取ったあとの傷口から病気が入りやすく、畝を踏み固めてしまいやすいので、花の摘み取りはやめて、花も眺めて楽しみましょう。

 

6月
茎葉が変色したら収穫

 ジャガイモの収穫は茎葉が黄変したときが適期です。十分成熟させたほうが収量もでんぷん含量も多く、品質のよいものが収穫できます。

 イモの表皮が傷つきやすいので、晴天の日にていねいに掘り取り、日陰に重ならないようにならべて乾燥させます。十分に乾燥させたあとはダンボール箱などに入れ日陰で保存します。


8月
秋作のジャガイモに挑戦しよう

 ジャガイモは「二度芋」ともいわれ、1年に2回収穫することができます。8月下旬にタネイモを植え、霜が降りる直前の11月下旬から12月はじめに収穫する秋ジャガの栽培に挑戦してみませんか。春作のジャガイモに比べて収量はかなり少ないですが、6月に収穫したジャガイモがなくなったこの時期に、新ジャガイモを食べることができるのはうれしいことです。

 品種はデジマ、ニシユタカ、春秋兼用種となっている農林1号などを使います。春作で使っていた男爵やメークインは休眠期間が長く、秋作には向きません。なお、秋作の場合は気温・地温がかなり高い時期に植えるため切り口が腐りやすいので、1個丸ごと植えるか、7〜10日前にタネイモを切って切り口が乾燥し、切り口が十分かたまってから植えます。その他の管理は春作のジャガイモと同じです。


2月
タネイモの植え付け

 隣の人が植えたからといって、あわててタネイモを植え付ける必要はありません。ジャガイモの植え付け適期は、平均気温が10℃になる頃なので、関西では2月下旬〜3月中旬です。

 代表的な品種は「男爵」「メークイン」ですが、最近、個性的な新しい品種が売り出されています。早生で黄肉、ビタミンCやカロテンが多く、でん粉17%で粉質のよい「キタアカリ」や、肉色が極めて濃い黄色でクリのような風味がある極早生の「インカのめざめ」、赤皮白肉で、でん粉が20%と食用品種の中でももっとも多い、中生種の「ベニアカリ」などの栽培に挑戦するのも面白いでしょう。

 タネイモの大きさは30〜40gが適当です。それより大きいイモは切って使用します。切る方法は、イモの頂部に発芽する芽がたくさんついているので、頂部と基部を結ぶ線で縦割りにします。横に割るのは禁物です。

 植え付ける日の2〜3日前に切り、新聞紙などの上に並べて切断面を乾燥させます。これまでは切断面に灰を付けて乾燥させていましたが、そうか病(ジャガイモ栽培で一番困る病気)の増加につながる恐れがあるので、現在はおこなわれていません。

 植え付ける畑は、通気性・排水性のよい砂壌土が適しています。前作に同じナス科の野菜が植わっていたところは避けて(→連作障害)、深く耕しておきます。

 元肥は102あたり油粕1.5sと有機配合肥料2sを、植え付け予定の畝の真ん中に縦に12〜15pくらい溝を掘って入れ、元肥とタネイモが直接触れないように2pくらい土をかぶせます。その上にタネイモの切断面が土と接するように下向きにおき、タネイモの厚さの3倍程度(10〜13p)の覆土をします。

 株間は、「男爵」のようにイモがかたまって付く品種では25〜30p、「メークイン」のようにイモが枝分かれして付く品種では35〜40pとします。

 植え付けたあとの生育促進と、春からの雑草の発生を防ぐためマルチ栽培をおすすめします。植え付けたあと、畝の表面をきれいにならしてマルチを張ります。

 植え付け後約1ヵ月で芽が出て、植えつけた位置のマルチを軽く持ち上げるので、マルチを切って穴をあけて芽を伸ばしてやります。


3月
芽を2本程度残し、あとの芽をかき取る

 タネイモの植え付け適期は2月下旬〜3月中旬です。

 タネイモを植え付けてから芽が現れるまでに約1ヵ月かかります。
 植え付けたタネイモの大きさにもよりますが、たくさんの芽が伸びてきます。

 そのまま放置しておくと、小さなジャガイモばかりになってしまうので、芽が10pくらいになった頃、勢いのよい芽を2本程度残して他は取り除きます(芽かき)。
 こうすると大きなジャガイモを収穫することができます。

 このとき、タネイモが一緒に引き上がらないよう株元を押さえ、斜めの方向に芽をていねいに掻き取ります。


 
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