仕上げ摘果の時期は8月中旬〜9月上旬です。早生品種(興津早生、宮川早生など)では葉が25枚に1果、普通品種(大津4号、青島温州など)では葉が20枚に1果程度となるように摘果します。
摘果する実は緑がうすいもの、扁平なもの、実の付近の葉に力のないものなどで、濃緑色のもの、丸みをおびたもの、付近の葉の角度が立っている実などを残します。
8月下旬以降に旅行に行くと、静岡県や和歌山県の丘陵や山肌のミカン園に白いシートが敷きつめられているのを見かけることがあります。これはミカンのマルチ栽培といって、雨水は通さないが土壌中の水蒸気は大気中に逃がす特殊なシートを全面に敷きつめてミカンを栽培しているのです。
こうすると、秋の長雨にあってもミカン園の土壌を乾いた状態に保ち、水分の吸収を抑えてミカンの糖度を高め、甘いミカンを育てることができるのです。
家庭菜園のミカンでも、8月下旬以降できるだけ乾燥させて栽培すれば、甘いミカンを収穫することができます。
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